2009年 日本
監督:役所広司
名優・役所広司の第一回監督作品とあって、一体どんな超大作かと思いきや、なんともふわぁ〜っと優しい、ハートウォーミングな映画でした。
まずはデイトレーダーのはちゃめちゃお父さん(役所広司)にびっくり。そして家族が住んでいる大豪邸にびっくり。でもそれ以外はすごーく普通で、まじめに淡々と物語が進んでいきます。悲しい出来事も、なんとなくすっとぼけたカンジで笑えてしまう。
映画のタイトルになった「ガマの油」売りが、時空を超えてあっちこっちに現れますが、ガマの油はひとたびつければドンナ傷もたちまち治る。そんな傷薬を、みんなに塗って回ってるんでしょうね。「治らない傷はない」って。
さて、小林聡美扮するお母さんが本当に優しくてステキ。みんなのために作った大量のコロッケが、どん!と大皿に盛られています。食卓しかない広々としたリビングににつかわしくないメニューだけど、このコロッケこそがこの家族の本当の生活で、「大豪邸なんか関係ないよ」と、物語っているようなシーンでした。
私もコロッケは大好き!でも油物が気になる今日この頃、ここは衣をつけずにコロッケ風ニョッキを作り、ローカロリースープに仕上げることにしました。挽肉の入った新じゃがニョッキは、ほんのり甘くて、この映画のような優しい味がするのです。
【コロッケ風ニョッキのスープ】
■材料(2人分)
《ニョッキ》
新じゃがいも…1個(100g)
豚挽肉…15g
小麦粉…大さじ2
塩…少々
《スープ》
チキンブイヨン…300cc
塩、こしょう…少々
ねぎ…適量
■作り方
1:じゃがいもは皮をむいて薄切りにし、鍋にひたひたの水を入れて茹でる。
2:じゃがいもがやわらかくなったら豚挽肉を入れて加熱する。水分がなくなってきたら火を止める。
3:2に小麦粉を加えて混ぜ合わせ、まな板に打ち粉(分量外)をしながらよくこね、耳たぶの固さくらいにする。
4:小さく丸めて平たくつぶし、ひとつずつフォークの背を押しつけて筋をつける。
5:塩(分量外)を入れたお湯で茹で、浮いてきたらざるにあげて水気を切る。
6:別鍋でチキンブイヨンを沸騰させ、塩、こしょうで味を調える。
7:器にニョッキを入れ、スープを注いで、小口ねぎをトッピングする。