インド人のお友達のお家で実演してもらったマサラエッグに挑戦!…って言うほど全然難しい料理ではないのですが、実は一度失敗をして出鼻を挫いたので、今回は慎重に。。。最初何を失敗したかと言うと、卵を半熟に茹ですぎて殻をむくのが困難だったという、それだけで中断。本当のマサラエッグはカチカチの固ゆで卵なんだけど、半熟卵好きな日本人としては何とか中をトロッと仕上げたかったのでありました。
南インドはベジタリアンが多いので、料理に野菜や豆を多く使います。宗教上豚肉を食べませんが、チキンを食べる人もいるし、その場合卵も食べます。でも生モノは食べないので(刺身なんてとんでもない!)、きっと半熟卵もNGでしょう。でも私はこのめちゃめちゃおいしいマサラエッグを、どうしても半熟で仕上げてみたかった!
簡単に言うと、ゆで卵にスパイスをまぶしながらさらに加熱して作るので、当然卵はカチカチになるわけです。それを半熟に仕上げるには、最初の段階でゆで卵がゆるゆるである必要があったので、まぁ、最初の失敗につながったという、元の話に戻ります。
では、折衷案で、最初はゆで卵の殻をむけるほどのギリ半熟卵に仕上げて、その後のスパイスまぶし加熱時間を短縮してみてはどうかしら?ということで、今回の再挑戦とあいなりました。
結果は上の写真のとーり、思ったように出来たので大成功!ということで、忘れないうちにレシピ化(自分好みの半熟卵バージョン)しておきます。日本ではなかなか入手できない材料があるかもしれませんが、これは省略してもOK。そのへんはまたレシピの後に記しておきます。
マサラエッグ (Masala Egg)
〔下準備〕
ゆで卵(4個)を作ります。冷蔵庫から出した卵を水を入れた鍋に入れて11分ゆでます(最初は強火にかけて、沸騰したら中火にして)。
時間になったら卵を冷水(できれば氷水)に移して冷やし、殻をむきます。
〔調理〕
小鍋(テフロン加工がオススメ)を使います。以下、加える順番に材料を書いていきます。
1:オリーブオイル…大さじ2
2:マスタードシード…小さじ1
→ マスタードシードがパチパチ泡立つまで中火で熱する。
3:ウラルダル(豆)…大さじ1半
4:ヒング…3振り
(この3、4は省いてもOK)
5:フェネルパウダー…大さじ2半
6:チリパウダー…小さじ1/2
7:塩…小さじ1
→ 鍋を振って混ぜ合わせる。(ヘラや菜箸は使わず)
8:ゆで卵…4個
→ 鍋を振ってスパイスをまぶす。卵の全体にスパイスが行き渡ったら、少し放置して焼き付け(でも短時間)、時々鍋を振って卵を転がす。
さて、省いて良いものの説明を少し。
3のウラルダル(ダルは豆という意味)は小さな豆なのですが、乾燥豆だといくら小さくてもそのまま食べるには固すぎるので省いてもOKです。実際は乾燥させてない豆を使うのだと思われますが、まぁ味にはさほど影響しないと思うので。。。。
4のヒングは、日本では阿魏(アギ)、セリ科の植物を香辛料にしたもので、ウスターソースの原料にもなっているようですが、粉末スパイスとしては私たちにはあまり馴染みがありませんね。これ、かなり強烈な匂いがしますが、加熱すると匂いは消えておそらく甘みになっていると思います。インド人のお友達から聞いた話では、消化を助ける働きがあるそうで、豆の皮とかもたくさん食べるから使うのかもなー?と勝手に思いました。
まーしかし、密封しても家に保管するのも気が引けるほどすごい匂いのスパイスなので、これは割愛してもOKとしましょう。(しかし、実は私は好きです)
最後にもうひとつ。「マサラ」というのはいろんな香辛料を混ぜ合わせたもので、インドの伝統的な料理や、家庭ごとの料理によってその調合は異なります。でも、それを私たちは「カレー粉」と名前をつけて使わせていただいたりしているのですが、「カレー粉なんてものは無いのよ。インドではみんなそれぞれの料理にそれぞれのスパイスを使うのよ」と、インド人のお友達は言っておりました。
もし日本で「煮物つゆ」なんてものがあって、それを使ったらみんな同じ味の「煮物」ができるとしたら、家庭ごと、地方ごとの味なんかなくなって、面白くも何とも無いですもんね。そーゆーことです。
そしてこの後、思いつきで作ったものがとてもおいしかったのですが、長くなったので続きはまた後日。