この秋冬も、松葉ガニにはお目にかかれませんでしたが、LAにもローカルで獲れるカニがあって、これがまたリーズナブルで美味しいんです。フィッシュショップの水槽で生きたまま売られていて、オーダーするとその場で茹で上げてくれますが、すごく塩味が強いので私は家で茹でます。可哀想ですが、私たちは肉でも魚でも、もちろん野菜でも、そうやって命をいただきながら生かしてもらっているということがよくわかります。合掌。
なんてったって内子とカニみそが大好物なので、雌を選んで(もらって)買ってきます。もちろんここから食べます。ここだけでもいいくらい。
よくアメリカ人は溶かしバターやケチャップやマヨネーズみたいなソースをどっぷり使ってカニを食べますが(店で茹でただけでもしょっぱいのに)、カニの国から来た子としてはそんなものは何も要らないわけです。茹でただけで十分おいしい!
さて、こんな写真で申し訳ないですが、食べたあとの殻はまだ捨てません。鍋に入れて、水とだし昆布を入れて2番だしを取ります。
話が前後しますが、最初カニを茹でる時にもだし昆布を入れています。蓋をして20分くらい茹でて、その茹で汁もジップロックなどに入れて冷凍します。それが一番だし。
ご覧くださいこの美しい色!このカニだしを使って、ブイヤベースもクラムチャウダーも、パエリアも炊き込みご飯もなんだっておいしくできるのです。取っとかないともったいないですよね!?
で、わたしくしカニだしで一番最初に作ったのがお味噌汁〜!たまたまファーマーズマーケットで買った大根に見事な葉っぱが付いていたので、大根と大根葉と油揚げのお味噌汁にこのカニだしを使いました。
子供の頃、鳥取では贅沢にも”親がに”と呼ばれる松葉ガニのメスを、「小さくてだしにしかならない」という理由でお味噌汁にしてよく食べたものです。その時の具はだいたい大根だったのですが、大根にカニだしの味がよくしみておいしいからなんでしょうね。
子供の頃の味の記憶がいろいろあって、幸せだなぁ〜と、遠い遠いアメリカからいつも思っています。