ニューイングランド•クラムチャウダーの真実

こりゃまたエライタイトルをつけてしまいましたが、日本海新聞に掲載したニューイングランド•クラムチャウダーの実際の作り方を、手順写真と共に詳しくお伝えしております。昆布だしを使っている以外は、”これがアメリカ人の作り方”でございます。理由もあるんですけどね。はい、では続きをどうぞ。

まずは材料(4人分)。こんな感じで切ります。左から、
水出しの昆布だし…10cmの昆布だしを2枚水500ccにつけて冷蔵庫で一晩置いたもの。
パセリ…適量
クラム…500g
じゃがいも …2個(450g)
にんじん…1本(100g)
エリンギ…2本(100g)
セロリ…1/2本(40g)
ベーコン…2枚(70g)
玉ねぎ…1個(280g)
にんにく…2片(10g)
*調味料は手順で記載していきます。

さて間違い探し。新聞のレシピには”あさり”と書きましたが、ここでは”クラム”。そーなんです、これが実際の東海岸ボストンのクラムです。

写真のクラムは大小2種類ありますが、右の小さい方で日本で入手できるハマグリのサイズ。左の大きい方は殻の直径が10cmくらいあります。巨大です。この巨大さがのちのち大問題。では続きます。

昆布だしを昆布ごと鍋に入れてクラムも入れます。そして強火で茹でます。

日本でレシピを書くときは”あさりを大さじ2杯の白ワインで蒸して”などと書きますが、ボストンのこのでっかいクラムは、開く前に大さじ2杯の白ワインなど一瞬で蒸発しますから、真実は ”茹でます” です。ガンガン茹でないと貝が開きません。

アメリカ人はもちろん昆布だしなんか使いませんが、日本人のワタクシとしては昆布を使った方が絶対おいしいと思うので、ここはオリジナル。もちろん水でもOKです。

私は子供の頃に「生きた貝をいきなり沸騰したお湯に入れると、貝がびっくりして開かない」と習ったので、いまだに水から加熱しますが、こちらの方々はお構いなしで沸騰したお湯にぶち込みます。でも開くんですけどね貝。おかしーな〜!?

その間に別鍋で、オリーブオイル大さじ1(バターでも良いです)、にんにく、ベーコンを入れて炒めます。ベーコンが黒っぽいのはスモークの強い無添加のものを使ったからです。お気になさらず…。
にんにくの香りが立って、ベーコンからも脂が出てきたら野菜を玉ねぎ、にんじん、セロリ、エリンギの順に入れてよく炒めます。じゃがいもはまだ入れません。
そうこうしているうちにクラムが開きまじめました。沸騰する頃に昆布は取り出してしまいましょう。
開いた順からクラムをお皿に取り出していきます。
野菜がしんなりしたら小麦粉大さじ2を茶こしなどで振るい入れて、粉っぽさがなくなるまで炒めます。小麦粉が鍋にくっ付いて炒めにくくなります。
クラムの茹で汁を、ペーパータオルを敷いたザルで濾して野菜の鍋に入れます。この理由は以下で!

日本のレシピにはよく”あさりを砂出しして”と書いてあったり、そもそもスーパーマーケットで売っているあさりは砂出し済みだったりして、大変便利な日本!なんですが、アメリカでは砂出ししてから売ってくれるような店もありませんし、家で丁寧に砂出ししてから料理するアメリカ人もほぼいません。

なので、このクラムの茹で汁を濾すのは主に”砂を取るため”の作業です。でもクラムの砂出しは雑味を取るために必要なのでやったほうがいいし、この濾す作業も貝殻のカケラやアクも取れるのでやったほうが良いと思います。

クラムのだしを入れたらじゃがいもを入れます。底にくっ付いた小麦粉の粘りをヘラでこそげ取るようにして混ぜておきましょう。ふたをして弱火で15分煮ます。
その間にクラムを殻から外します。左側はハマグリサイズなのでこのまま。右の巨大クラムは1/4に切ります。

アメリカでクラムチャウダーを食べると、中のクラムがチャンク(粗いみじん切り)のものがよくあるのはこれが理由です。クラムが大きすぎるのでこのまま入れても固いだけ、になるのでカットします。あと、砂の溜まった部分をバッサリ取って捨ててしまったりするので、アメリカのクラムチャウダーのクラムの形がいびつなのはそのせいです。

殻から外したクラムを入れます。そして生クリームを100cc加えます。ここからはクラムが固くならないように手早く仕上げます。
もしあれば、タラゴンというハーブを少々入れていただきたい!これはとても香りの良い、甘みと爽やかな香りのするハーブで、魚介のスープにはオススメです。
刻んだパセリも適量入れます。私は好きなので結構たっぷり入れますが、お好みでどうぞ。塩、こしょうで味をととのえます。塩はこのとき、塩小さじ1を入れましたが、クラムから出る塩気はそれぞれ違うので味をみてから適量入れてください。

はい、これで出来上がり!

材料も写真もいっぱいなので面倒に思われるかもしれませんが、やってみるとそうでもありません。自分で作ったクラムチャウダーって、ほんと、びっくりするくらいおいしいのでぜひお試しください。

日本だともちろんあさりでOK! たっぷり使ってください。砂出しまでして売ってくれる日本の水産加工業者の方々に感謝感謝ですね。

さて、11月に入ってLAも朝晩寒くなってきました。スープの季節本番です。

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